#電子のブログ

仕事したくない外資系 IT エンジニアの雑記

新型コロナ陽性になって医療崩壊の一端を味わった話

先月の話になりますが、見事に最近の流行に乗りました。
新型コロナウィルス陽性判定でした。

※ もう 1 ヵ月ほど前の話になりますので今は完治しています。
  療養も完了し、後遺症のようなものも収まり、軽症で済みました。

ニュースでいろいろ騒がれている医療体制が崩壊しているなど、
他人事として見ていたことを体験することができたので、ブログに
書いておこうかなと思った次第でした。


どうして感染したの?

これは明らかなのですが、同居人が外からもらってきました。
私の数日前に同居人に咳や声が出ないなどの症状が出て、
PCR 検査で陽性になりました。

そこから私も徐々に声が出しづらくなるなどの症状が現れ、
最終的に私も陽性判定を受けました。


行政窓口が本当にアテにならない

同居人の陽性判定を受けて、まずは市が用意している受診相談センターに
電話をしてみました。
かかりつけ医がいない人などはそこに電話して受診先の確認等を行うことが
できます。
そのほか、簡単な相談であれば受け付けてくれるという窓口でした。

電話口のオペレーターの話し方が、どう聞いてもコールセンターで
普段から働いている人間の話し方ではなかったのでだいぶ怪しい気は
しましたが、結論から言うとひどいの一言に尽きました。


車がなく、タクシー配車断られたら来院が必要でも自宅療養しなければならない

まず同居人が陽性判定を受けたため、どう対処すればよいかを
質問したときの結果がこちらです。

  • オンライン診療を受けてください。絶対にそのまま病院に行かないでください。
  • オンライン診療で医者が 「病院に来い」と言ったときだけ行ってください。
  • 病院に行くときは公共機関を使わず、自家用車か徒歩で行ってください。
  • 車がなければタクシー会社に電話して 「陽性なんだけど乗せてください」 と言ってください。タクシー会社が乗っていいと言ったらそれを使ってください。

私は車を持っていないし、かかりつけ以外で陽性者を受け入れてくれる
病院までは一番近いところで徒歩 30 分。
急な上り坂もあったりするので 39 ℃ の熱を出している人間が歩くには
かなりしんどい距離です。

私 「その状況でタクシー会社に断られたら、送迎の手配等は行っていただけるのでしょうか?」
オペレーター 「そういうサービスはないので自宅にいてください。」

医者に来いと言われているのに自宅にいろ?????
どういうことなのか。

私 「誤解を恐れず私の認識を申しますと、医者に来いと言われてもタクシー会社に断られたら家にいろと。医者が来院が必要と判断しても放置されろということでしょうか?」
オペレーター 「はい。そうです。ぁ、えぇと……そうなってしまうというか、えぇと……

えぇ……


誘導先の保健所の窓口をわかっていない

「例え医者に病院に来いと言われても足がなければ適切な医療を
受けずに家で放置されろ」 という衝撃の事実を肯定して、どうやって
リカバリーしようか慌てるオペレーター。

電話研修から出直してくれ。

仕方ないから助け船を出すために保健所への連絡を切り出す。

私 「適切な医療を受けられないという点は流石に納得できる回答ではないので、保健所に確認させていただいてもよいでしょうか?」
オペレーター 「ぁ、はい!そうですね。保健所に連絡してください!」
私 「保健所の電話番号や連絡フォームを教えていただいてもよいでしょうか?」
オペレーター 「はい。今パソコンのサイトは見れますか?」

と、この先も順調に会話が続くと思っていました。
電話口で「うーん」 とか 「あれ?」 とかつぶやく声が聞こえてしばらくして一言。

「この市のページわかりづらいですね。あとでご自分で探してください。

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この窓口、何してくれる窓口なの?


食料品配送サービスは使わないでください

結局のところ、保健所の連絡先は会話中に自分で勝手に見つけました。
療養期間の食料品を届けてくれるサービスがあることを知っていたので
最後にそれをどうやって使うかを聞いてみたところ、こちらも衝撃の
返答が返ってきたのでした。

「間違いなく自宅療養期間内に届かないので使わないでください。」

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……(・ω・ )?

使うな?制度があるのに使うな???
ドウイウコトナノ……
詳しい話を聞いてまとめるとこういうことらしい。

  • 既に利用希望者がひっ迫していて届けるのに 2 週間以上かかる。
  • 療養期間は 10 日なので、療養期間外に届くとこの制度の意味がない。
  • そもそもこの制度はネットスーパーやインターネットを使えない高齢者に向けたものだ。
  • だから若者はネットスーパー使って自分でなんとかしてください。

3 つめをすごく自信満々に語られたものの、我が家は全員有症状。
私がもっと高齢者っぽい声を出していれば使っていいと言われたのか。謎である。

埒が明かないうえにこの電話で何ひとつ解決しない。
全部 「自分でやれ」 で終わったのでこの窓口は頼りにならないという結論でした。



オンライン診療は陽性登録に必要な情報を出すだけ

オンライン診療、という言葉から症状を聞いて、適切に薬を処方してもらえる。
そんなイメージがあると思います。
私もそうでした。

でも実際はそうではなくて、新型コロナウィルス陽性という診察を出して、
登録を行うときに必要な情報を聞かれるだけで何もしてくれませんでした。
こちらから言わないと薬を出す提案すらしてくれませんでした。


電話がつながるまでに相当な根気が必要

陽性となっているので病院に電話するが、まずつながらない。
電話 → 込み合っているアナウンス → 電話 を繰り返すこと 48 回。
ようやく電話がつながりました。

同居人が陽性判定となったのでオンライン診療を受けたい旨を伝えると、受付から先生に電話が渡されました。
そこではまず、患者の生年月日と年齢、身長と体重を言えと言われました。
次に陽性判定書と保険証をメールで送るよう指示され、一方的に電話を切られました。

まぁ忙しいのだろうと思い、メールで言われた内容をお送りし、受付完了の連絡を待ちました。


陽性判定の書類の写真と保険証を送るだけのオンライン「診療」

2 時間待っても連絡がこないのでまた電話。
今度は 30 回以内で電話がつながりました。運がいいです。

先ほどメールを送って以降、連絡がないので受け付けてもらえたかどうかを電話で伝えたところ、
こちらもまた衝撃の一言。

電話受付 「あなたのオンライン診療はもう完了しています。自宅で療養ください。」

???????????
診療終わり?

どういう症状かのヒアリング受けてないですよ?
薬の手配の話とかもされていないですよ?
なんか全部メールに書けばいいだけの内容を一方的に聞かれて、メール送っただけですよ?


薬が欲しければ最初から言え、と先生にキレられる

私 「書類を送れって言われてそちらから切っておいて診察終了はどうかと思います。症状のヒアリングや薬の有無などの一切の説明を受けていない状態で一方的に切るのが診療と仰るのであればそれを受け入れます。本診察のことや薬の手配等は保健所の窓口に相談させていただきます。」

と、ここまで言ってようやく 「特別対応」 とのことで先生と再度通話しました。
明らかに先生が虫の居所が悪いというか、お怒り気味です。

私 「もしもs」
先生 「先ほど薬が欲しいなんて一言も言わなかったでしょう(怒) こちらは忙しいんですよ?」

(・Д・) ……いや、あんたが一方的に電話切ったんやろ……

先生 「薬が欲しいんですね?じゃあ薬お送りしておきますから!」

ここで電話切られました。(2 回目)


夕方ごろに謎の薬が到着する

夕方ごろにインターホンが鳴り、応答すると薬局の方が薬を届けてくれました。
インターホン越しに会話し、薬はポストに投函してもらい、説明は今から別の者に
電話させるという指示をもらいました。

薬局の方 「先生から伺っていると思いますが、今回はこういう薬が出ます」

聞いてない。

薬局の方 「1 週間分の薬が出ていて、言われた通り、毎食後に飲んでください」

言われてない。

一通り話を聞いてから、先生からはどういう薬をどれだけ手配して、いつどういう方法で
届けるかすら聞けていないからもう少ししっかり説明が欲しいことを要求しました。
薬局の人が大層驚いていたので改善要求ができるかと思いきや……

薬局の方 「いっつも親身に話を聞いてくれる先生なんですけどねぇ。忙しかったのかしら」

忙しいのはわかるが仕事はしっかりやってもらいたいものです。

薬局の方 「悪く思わないであげてくださいね!」

無理です改善を要求します。



行政も医療もボロボロでした

相談センターは言葉遣いも電話番の方みたいな話し方で、相談者を不安にさせる要素しかなく、
肝心なことはすべて自分で調べるように言われ、とどめには既存のサービスは使わずに自分で
なんとかするように言われる。

病院は陽性者登録に必要な情報だけ集めることをオンライン診療と豪語し、薬の手配すらせずに
一方的に電話を切る。

どこも忙しくて人手が足りないからこういうことになっているんだろうなぁ、と思うと医療崩壊の
影響を受けてこの結果になったんだなぁと肌身で感じることができました。

この数日後、自分も 39 ℃ の熱と激しい咳、声が出ない、そもそも動けないという症状が出ました。
どうせ自分で何とかしないといけないことが分かっていたので、陽性判定を出すために市のオンライン
サービスで抗原検査キットを取り寄せ、陽性判定が出たことを確認してから陽性報告サービスに登録。
その日の夜には私も晴れて陽性者となりました。

薬を買いに行くこともできないので Amazon の置き配で解熱剤と咳止めを注文して完治まで至りました。

この 2 つの市販薬、本当に助かりました。



結論 : コロナにかかったら自分でなんとかする覚悟と備えをもっておこう

最近はいろんな市で様々なサービスがあって、新型コロナウィルスに対して手厚い保護があると思います。

しかし、その手厚い保護を享受できるとは限らないので、自分でなんとかできるように備えておくことが
大事だなということを体験しました。
今回の体験で、事前にやっておくべきことはこの 3 つだな、と感じました。

  • 市販の解熱剤と咳止めを人数 × 10 日はもっておく
  • 医者の診察を受けなくても陽性判定を行ってもらえる方法があるかを確認しておく
  • ゼリー飲料など、起き上がれなくなっても食べられるものをある程度常備しておく

かからないに越したことはありませんが、なってしまったときの備えもしておきましょう。
そして保険に加入している方は、期間が明けたらちゃんと保険金を申請しましょう。